麹菌の培養過程

  • 米は精米後、洗米により汚れを取り除き、十分に水を吸水させ蒸します。蒸し上がった米は35℃程度まで冷却して麹菌の胞子をふりかけ、均一になるように撹拌します。蒸した米の表面は大変麹菌の生育に適した状態となっており、8時間後には、菌糸を伸ばし始めます。菌糸が伸び始めたのは肉眼ではみることは出来ません。肉眼で麹菌の生育が見えるようになるには、胞子を振りまいてから18時間以降になります。18時間を経過すると麹菌は米の表面を覆うように菌糸を巡らし、表面が白く見える状態となります。米の表面が菌糸で覆われると続いて、菌糸を空中に伸ばし始めます。これが胞子をつくるための菌糸で、言うなれば、実をつける枝のようなものです。最初に米の表面に生育する菌糸は、植物の根と同じ、栄養分の吸収がその役割です。この菌糸を「基底菌糸」、胞子をつくるために空中に伸びる菌糸を「気菌糸」と呼びます。気菌糸はどんどん数を増し、同時に菌糸の先端には胞子が形成されていきます。この時、肉眼では、麹の表面に綿毛が増え始め、続いて黄緑色に色づくように変化していきます。この気菌糸の増加と先端への胞子着生は培養5日目まで続き、表面が胞子で覆われた状態となります。その後2日間ほどは同様の条件で培養し、胞子を熟成させ、種麹の培養は終了します。培養を終了した種麹は麹菌の種類により異なりますが、通常培養物1gあたり5億個以上の胞子が着生しています。

    原料米原料米

    蒸し後の状態蒸し後の状態

    木灰混合後木灰混合後

    培養1日目培養1日目

    培養2日目培養2日目

    培養3日目培養3日目

    培養5日目培養5日目