乳酸菌・酵母菌
更なる品質向上に向けて
ビオックのクリーンエ場で純粋培養された耐塩性の乳酸菌と酵母を使用することで、「培養工程、菌株維持などの省力化」「商品の差別化」「品質の安定化」などのメリットが得られます。是非一度お試しください。
乳酸菌Tetragenococcus halophilus |
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主発酵酵母Zygosaccharomyces rouxii |
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後熟酵母Candida versatilis |
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使用方法
- 味噌:
- 種水(塩水)もしくは種味噌に乳酸菌・酵母を混合し、撹拌機を通して味噌全体にゆきわたらせます。
後熟酵母を使用される場合も、仕込み時に乳酸菌・酵母と同時に添加する事をお勧めします。 - 醤油:
- 仕込み時に直接諸味に添加します。乳酸菌と酵母を別々に添加する際は、仕込み時に乳酸菌を添加し、諸味pHが5.5以下になった頃に酵母を添加してください。開放型タンクの場合は、対角線上に2箇所少し掘った所に添加し、1~2日はそのままにしてその後エアー撹拌して下さい。
- 魚醤:
- 仕込み時、直接諸味に乳酸菌酵母を添加し撹拌して下さい。
注意点
- ・本品は、仕込み時に直接添加する事を目的として製造したものです。再培養は、お控え下さい。
- ・菌体が容器の底部に沈降していることがありますので、よく撹拌してお使い下さい。
- ・商品到着後は冷蔵庫で保管して、1ヶ月以内にご使用下さい。
ビオックの乳酸菌は、醤油諸味中でヒスタミンを生産しません。
2種類の培地を用いて、弊社醤油用乳酸菌3種(以下ビオック乳酸菌)のヒスタミン生成能を確認いたしました。対照としてヒスタミン生成能を有するT.halophilus20113-1株(以下対照株)を使用、2種類の培地には、ヒスタミン生成を促進するため1%のヒスチジンを添加しています。
ヒスタミン生産株である対照株は30℃14日間の培養で2種類の培地とも約5.000ppmの高濃度のヒスタミンを生成しました。一方、ビオック乳酸菌は分析キットの検出限界以下(0.8ppm以下)となりました(表1)。
図2にヒスタミン濃度の変化を示します。対照株では2日目からヒスタミンが検出され始め、培養日数の経過とともに増加しましたが、ビオック乳酸菌では培養9日目まで、ヒスタミンは検出されておりません。
図3に示すように培地pHはビオック醤油用乳酸菌では培養3日目でpH5まで低下し、それ以降ほとんど変化がなかったのに対し、対照株は3日目のpH5.7を最低値として、それ以降上昇を続け、10日目にはpH7まで上昇しております。このpHの上昇は、塩基性物質であるヒスタミンが生成したことによるもので、ヒスタミン濃度の上昇と一致します。
【表1】4種類のTetragenococcus halophilusのヒスタミン生成
菌株No. | 培地1 | 培地2 |
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27014(ビオック乳酸菌) | ND | ND |
27015(ビオック乳酸菌) | ND | ND |
27019(ビオック乳酸菌) | ND | ND |
120113-1(対照株) | 5,179 | 4,822 |
単位:ppm培養条件:30℃14日間
ヒスタミン測定:キッコーマンチェック カラーヒスタミン
試料前処理用カラム:Sep-PakPlusAccellCM(Waters社)
*ND:検出限界以下(0.8ppm以下)
【図2】培養液中のヒスタミン濃度
【図3】培地pHの経時変化
以上の結果から、ビオック醤油用乳酸菌はヒスタミン生成能を持たない乳酸菌であることが確認されました。